海洋散骨ディレクターとは、海洋散骨を希望するお客様から海洋散骨を受注し、すべてをコーディネートする職業です。
海洋散骨ディレクターは、船舶の種類や用途、運航や海域、安全・気象など海にまつわる法律やルールの知識を持ち、葬祭や葬送文化に対する正しい知識、法律や手続きを理解し、大切な方を失ったご遺族に対する心構えと接客応対を心得て、ご遺族と打ち合わせをしながら散骨をプランニングし施行する、海洋散骨に必要な知識と技能を持ったプロフェッショナルの証明です。
近年、海洋散骨の一般化により、海洋散骨を請け負う事業者も増加し、散骨を事業として行う船舶も増加しております。こうした状況の中、一部では営利を目的として、海上運航のルールを守らない(知らない)事業者が、海に関わる周囲の方々に迷惑をかけ、また利用者の安全に対する配慮が十分とはいえない状態で散骨船を運営している場面も見かけるようになりました。こうした秩序や倫理観に欠ける海洋散骨船の増加に対し、私達は海のプロフェッショナルとして大いに危機感を感じていました。
海洋散骨ディレクター試験制度は、増加する散骨船が、正しい海のルールとマナーを守った散骨を行い、安全で快適な海洋散骨を提供するために必要な知識を身に着け、「海のプロフェッショナル」「葬儀のプロフェッショナル」「ホスピタリティのプロフェッショナル」の人材を育成する必要があると考え発足いたしました。
海洋散骨ディレクターは海洋散骨の一切を取り仕切るプロフェッショナルでなければなりません。
そのためには、海で事業を運営するための知識、葬送全般に関する知識、お客様と接するうえでの真摯な態度と知識が求められます。
大切な家族を亡くし、せめて故人が生前希望していた海洋散骨を実現したいご遺族、墓じまいのために複数の親族の遺骨を海洋散骨したい方など、その思いはさまざまです。しかし、お客様は海洋散骨を希望したとしてもどうしてよいかわからず、また海上でのルールやマナーも知らない場合がほとんどです。
お客様のイメージする海洋散骨を実現するためには、打ち合わせを通じてどのような海洋散骨を望んでいるのかを海洋散骨ディレクター自身が理解したうえで、できることとできないことを精査して説明し、理解していただくことが必要です。
海洋散骨に出航すると、船長や船舶のスタッフは操船や見張りなど、航海に神経を集中しています。そのため、乗船されている、お客様のケアは海洋散骨ディレクターが担う大切な役割となります。
海洋散骨ディレクターは、航海上の危険からお客様を守る安全管理者としての役割も担っています。
操船中の船長の目の届きにくい細かい安全上の管理をしなければなりません。
海洋散骨ディレクターを取得した方はお客様にアドバイスをするだけでなく、自身がお客様のご要望を聞き、実際に海洋散骨を取り仕切ることができるようになります。
第1章 | 海洋散骨と海洋散骨ディレクター |
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第2章 | 海の交通ルール |
第3章 | 船舶の運航と事業 |
第4章 | 海図や気象の基礎知識 |
第5章 | 葬送文化と散骨 |
第6章 | 海洋散骨事業の心得 |
第7章 | 海洋散骨事業の実際 |
※資格の有効期限:3年間(更新後は5年)
※自然災害等により試験が中止となった場合、後日試験を行います。
※定員になり次第終了となります。
IDカード
※合否の発表に関して:後日郵送にてお知らせ
合格者にはIDカードを同封いたします。
日程が確定している講習が満席で応募できなかった方及びご都合が合わなかった方には次回の日程発表と同時にメールをお送りいたします。